真核細胞における酸化的塩基損傷の修復酵素の同定と突然変異抑制における役割
Project/Area Number |
13214056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
張 秋梅 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00260604)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
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Keywords | 放射線 / 活性酸素 / 塩基損傷 / 塩基除去修復 / DNAグリコシラーゼ / 突然変異 / 基質特異性 / 5-フォルミルウラシル |
Research Abstract |
本研究の目的は、チミンのメチル基へのOHラジカルの付加反応によって生じる5-フォルミルウラシル(5-foU)の修復酵素を酵母およびヒト細胞から同定することである。APリアーゼ活性を持つDNAグリコシラーゼはシッフ塩基中間体を形成するが、このときNaBH_4で還元すると、DNAとグリコシラーゼが共有結合するようになる。この反応を利用して、5-foUを含むオリゴヌクレオチドにトラップされる酵母のタンパク質を同定し、5-foU部位での鎖切断について検討した。出芽酵母(S.cerevisiae)野生株の抽出液と5-foUを含む二重鎖オリゴヌクレオチドをNaBH_4存在下で反応させると、2種類の異なるタンパク質が関与する複合体の形成が観察された。様々のDNA修復酵素欠損株の抽出液を用いたトラッピング反応の結果、ntg1およびntg2変異株の抽出液では、2種類のタンパク質のうちの一つがそれぞれ消失した。ntg1 ntg2変異株では5-foU-DNAにトラップされるタンパク質はすべて検出できなかった。さらに、正常なNtg1、Ntg2遺伝子を大腸菌mutMnthnei変異株に導入すると、それぞれの変異株の抽出液で検出できなかった複合体の形成が回復した。次に、これらのタンパク質を精製した。これらの精製タンパク質はNaBH_4存在下で5-foUを含むオリゴヌクレオチドと複合体を形成することが分かった。さらに、Ntg1、Ntg2タンパク質はいずれも、5-foUの部位で二重鎖のオリゴヌクレオチドを切断することが明らかになった。これらの酵素は大腸菌Nthタンパク質のホモログであり、チミングリコールの修復酵素として同定されたものである。5-foUに対する切断反応の比活性はチミングリコールを基質とした場合の約1/4〜1/3であり、いずれの場合もβ脱離で切断を起こすことから、Ntg1、Ntg2タンパク質は自然の基質として5-foUを認識したと結論した。さらに、ヒトhNTH1タンパク質が5-foUを含むオリゴヌクレオチドとシッフ塩基中間体を形成すること、そのオリゴヌクレオチドを部位特異的に切断することを見いだした。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)