2重特異性ホスファターゼによる細胞増殖の制御・その破綻による制御異常の解析
Project/Area Number |
13216002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
島 礼 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (10196462)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | プロテインホスファターゼ / デュアルホスファターゼ / MAPK / MKP / NES / シャトルタンパク / 肝がん / LDP |
Research Abstract |
MAPKシグナル伝達の強度、持続性、特異性の調節に関しては未解明な点が多い。それを明らかにするには、不活性化の分子機構を解明する必要がある。MAPK不活性化をおこなう主要な分子種に2重特異性ホスファターゼ(DSP)がある。このうち、MAPKホスファターゼ(MKP)ファミリーと最近我々が見出したLDPファミリーについて次のことを明らかにした。 1.MAPKカスケードにおける新規MKP(MKP-7)の機能 (1)MKPホスファターゼとしての機能:MKP-7は、ERK、JNK、p38のいずれともin vivoで結合したが、基質特異性はJNK>p38>ERKの順であった。MKP-7不活性型変異体は、リン酸化型のJNKを蓄積させたので、細胞内で主としてJNKホスファターゼとして機能することが示唆された。 (2)シャトルタンパクとしての機能:MKP-7は通常は細胞質に存在したが、レプトマインB(LMB)処理により、核に集積した。すなわちMKP-7はLMB感受性核外移行を行なう核-細胞質シャトルタンパクであった。核外移行には、ロイシンリッチNESが核外移行に関与しており、核への移行には、Rho domainとNLSが共働的に機能していることが示唆された。さらに、MKP-7はJNKを細胞質に局在化させる機能をもつことが明らかとなった。 2.MKP-5遺伝子発現のがん組織における異常 MAPKの不活性化因子は、がん抑制遺伝子となりうると考えられるので、DSPの発現異常のスクリーニングを行った。ラット肝がんにおいて異常なサイズのMKP-5転写産物が存在することを見出した。(未発表)。 3.LDP遺伝子ファミリーの機能 我々が最近単離同定した新しい遺伝子ファミリーLDPには、MAPKの活性に関わる分子種と、そうでないものを大別されることを明らかにした(未発表)。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)