TIAP/Survivinによる細胞死,細胞周期の制御と発癌機構
Project/Area Number |
13216017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
幡野 雅彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20208523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 誠治 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (50282455)
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | TIAP / survivin / アポトーシス / 細胞周期 / トランスジェニックマウス / リンパ腫 / T細胞 |
Research Abstract |
1.TIAPトランスジェニックマウスを用いたTIAPの機能解析:Lck-TIAP Tgの胸腺および脾臓T細胞を抗CD3抗体、concanavalinA, PMA, Ionomycinなどで刺激し、細胞増殖能についてサイミジンのとりこみにより調べたところ、PMA+Ionomycinの刺激に対してのみ細胞増殖の増強がみられ特に未熟なT細胞において増殖が盛んになっていた。 2.TIAPトランスジェニックマウスを用いたリンパ球腫瘍化の解析:放射線照射によるリンパ球腫瘍化の検討:マウスに1.6Gyの放射線を一週間隔で四回照射することにより、リンパ球が高率に腫瘍化(胸腺腫)することが知られている。そこで、前述のlck-TIAP Tgマウスに放射線を照射して、胸腺腫の発生までの期間、発生頻度、クローナリテイについてコントロールと比較し、TIAPと細胞腫瘍化との関わりについて検討した。予備実験の結果ではTgはコントロールと比較しても腫瘍発生頻度には差はなかったがより悪性度の高い腫瘍が発生した。現在例数を増やして検討中である。 3.新しいTIAPホモログの遺伝子クローニング:申請者らはTIAPプローブと反応するフラグメントをサザン、ノザンブロットで見い出した。マウス胎児cDNAライブラリーよりcDNAの断片をクローニングした。この塩基配列解析より、新規遺伝子はBIRドメインをコードしTIAPおよび既知のIAPのいずれでもない新しいIAP遺伝子TIAP2である可能性が高いことが分かった。またマウスにおいては9番染色体上に存在することを明らかにした 考察:TIAP/survivinは生体内においては過剰発現しても直接アポトーシスを阻止する作用は認められなかった。またTgマウスの腫瘍発生の解析よりTIAPは癌遺伝子として発癌の初期に作用するのではなくむしろ細胞周期制御の破綻により癌の進展に働く因子と考えられた。今後TIAPと細胞周期制御にかかわる分子の相互作用やその癌化におよぼす影響について研究をすすめていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)