新規ペプチドグレリンとグアニリンによる消化管上皮細胞の増殖制御機構と癌化との関連
Project/Area Number |
13216081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
中里 雅光 宮崎医科大学, 医学部, 講師 (10180267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寒川 賢治 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 部長 (00112417)
片岡 寛章 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (10214321)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | グレリン / グアニリン / サイクリックGMP / 細胞内カルシウム / HGF / HGFA |
Research Abstract |
グレリンとグアニリンは、消化管上皮細胞の細胞増殖、分化誘導の調節に機能している。本研究では、両ペプチドの遺伝子操作マウスや細胞増殖制御シグナルの分子機序を解析し、消化管上皮の細胞増殖制御システムと消化器癌の生物学的特性に関する研究を展開した。さらに、細胞膜上微小環境におけるプロテアーゼ活性調節、増殖因子活性調節、癌細胞増殖・浸潤能の調節に関する検討を行った。グアニリンとその受容体遺伝子のノックアウトマウスを用い、発生段階での消化器器官形成への関与、消化管上皮細胞の分化・増殖と造腫瘍性を解析した。グレリンのノックアウトマウスは現在、作出中である。多機能増殖因子であり、消化管上皮細胞、癌細胞の重要な増殖因子・遊走惹起因子であるHGFの活性化調節におけるHAI-1の中心的役割を明らかにした。mouse HAI-1とHAI-2のゲノムを解析し、これらの遺伝子発現調節機構についても検討した。HAI-2を悪性腫瘍細胞に強制発現させることによって、その浸潤能が抑制されることを報告した。mouse HAI-2のドメイン機能解析を行った。HAI-2の遺伝子解析の過程で、HAI-2遺伝子の下流にあり、HAI-2とのキメラmRNAが転写されうるペプチド遺伝子を見出しH2RSPを名付けた。H2RSPは核移行シグナルを有しており、消化管粘膜上皮細胞の分化と共に、上皮細胞の核内に移行することを見出した。APPが大腸癌の増殖において重要な役割を持っことを証明した。今後、グレリンおよびグアニリンによる、これらの蛋白質の発現・機能の変動を検討していく。HAI-1は、細胞内PKC活性化により、細胞表面から速やかに切り出されることを確認した。グレリン刺激により、同様の現象が起きることが想定される。グアニリン受容体の各種合成アゴニストを用い、大腸癌細胞株の増殖抑制効果を研究し、消化器癌への新たな治療法の可能性を検討する。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)