形態形成シグナル伝達経路の異常による発がん機構の解析
Project/Area Number |
13216082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
苅谷 研一 琉球大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40263371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海川 正人 琉球大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (00325838)
武居 公子 琉球大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90325861)
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Project Period (FY) |
2001 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥39,700,000 (Direct Cost: ¥39,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥9,700,000 (Direct Cost: ¥9,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥11,000,000 (Direct Cost: ¥11,000,000)
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Keywords | 低分子量GTP結合蛋白質 / Rap2 / MAP4K / がん / Rhes / Dexras1 / シグナル伝達 / 形態形成 / TRC8 |
Research Abstract |
Rasファミリー低分子量G蛋白質Rap2が3つのキナーゼ(MAP4K4、TNIK、MINK)と特異的に結合することを見出したので解析している。これらのキナーゼはMAPKKKキナーゼとしてJNK、p38MAPKなどを活性化することから、Rap2はいわゆるストレス応答性MAPキナーゼ経路を介して細胞機能の制御に関与する可能性が高い。しかし、私共はRap2とTNIKが上皮系細胞のbasolateral細胞膜に局在してMAPキナーゼ経路と無関係に基質細胞接着や細胞間接着を制御することを見出し解析しており、MAP4K4ノックアウトマウスやショウジョウバエオルソログ変異体の形態形成異常表現型(細胞移動異常、神経軸索誘導異常、細胞分化異常、平面内細胞極性異常)の報告もMAPキナーゼ経路と無関係の下流シグナル伝達経路の存在が示唆している。従って、Rap2とエフェクターキナーゼ群は、MAPキナーゼ経路に加え未知のシグナル伝達経路を介して、分化異常など、がん細胞の異常形質に関与すると予想される。この未知の経路の解明が重要と考えて、ディファレンシャル二次元電気泳動と質量分析によりエフェクターキナーゼのリン酸化標的分子の同定を進めている。TNIKについてはリン酸化スポットだけでなく脱リン酸化スポットも複数見られ、経路は単純でないことが判明した。また、Rap2がRhoGAPの一つであるPARG1と特異的に結合することも見出し解析している。PARG1を線維芽細胞に発現させると、細胞内のRhoが不活化された時に特有の表現型が見られたが、Rap2はPARG1と結合してその機能を負に制御することを示唆する結果が得られた。
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Report
(4 results)
Research Products
(9 results)