ラフト形成におけるSNARE系の機能と作用機構の解明
Project/Area Number |
13216095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
白瀧 博通 獨協医科大学, 医学部, 教授 (90249962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野上 識 獨協医科大学, 医学部, 助手 (60332996)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | ラフト / 細胞内小胞輸送 / SNARE系 / シンタキシン / 細胞骨格 / フォドリン |
Research Abstract |
最近、細胞のがん化、がん細胞の浸潤・転移に深く関与しているreceptor for advanced glycation end products(RAGE)が、ラフトと呼ばれるコレステロールに富んだ微小膜領域に局在化することが明らかになっている。さらに、ラフト形成には、細胞内小胞輸送が関与していることが明らかになっている。これらのことから、ラフト形成における細胞内小胞輸送の機能と作用機構を解明することは、生物学のみならず医学においても重要な課題となっている。そこで、本研究では、ラフト形成に関与している可能性が高いSNARE系構成因子であるシンタキシン-3に結合する新たな蛋白分子の同定を試み、p80とp270の二つの新たなシンタキシン-3結合蛋白質を同定することに成功した。このうち、p80は、新規のシンタキシン-3結合蛋白質であった。 一方、p270は、細胞膜直下の主要細胞骨格構成因子であるα-フォドリンであった。α-フォドリンは、シンタキシン結合蛋白質であるMunc18やSNAP-25と競合的にシンタキシンに結合し、SNARE複合体形成を制御している可能性が示唆された。さらに、シンタキシンは、細胞膜直下でF-アクチンとメッシュワークを形成しているα-フォドリンとのみ結合する可能性が出てきた。α-フォドリンは、細胞運動において細胞骨格の再編成に関与しているが、本研究から、α-フォドリンが、細胞運動においてSNARE系を介して細胞内小胞輸送にも関与している可能性が出てきた。このように、本研究は予想以上に進展し、当初の目的はほぼ達成することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)