細胞接着斑蛋白質Hic-5によるがん細胞形質の調節機構
Project/Area Number |
13216098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
柴沼 質子 昭和大学, 薬学部, 助教授 (60245876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西谷 直之 昭和大学, 薬学部, 助手 (10286867)
江川 清 昭和大学, 薬学部, 講師 (00095879)
野瀬 清 昭和大学, 薬学部, 教授 (70012747)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
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Keywords | Hic-5 / 核移行 / 接着斑 / c-fos / 転写 |
Research Abstract |
接着斑蛋白質Hic-5は、酸化ストレスやTGFβなどの刺激により核へ移行するが、Hic-5の構造類似体のパキシリンにはこのような性質が見られない。核外排出シグナルの阻害因子レプトマイシンB処理した細胞ではHic-5もパキシリンも核内に集積する。刺激に応答したHic-5の核移行の機構に関して、各種の変異体を作成して検討した結果、C-末端のLIM領域には核移行に必要な構造が存在し、N-末端のLD領域のLD3には核外排出シグナルが存在すると考えられた。また、酸化ストレス応答に関わる領域はLD2付近の2個のシステインであり、この配列はパキシリンには存在しない。次に、核に移行したHic-5の機能について、Hic-5強制発現細胞での遺伝子発現の変化を検討したところ、c-fosおよびサイクリン阻害因子p21遺伝子の発現が上昇した。特に、c-fos発現は酸化ストレスで上昇し、この上昇がdominant negative Hic-5発現ベクターにより阻害されたことから、酸化ストレスによる内在性c-fos遺伝子の発現にHic-5が関与すると考えられた。そこで、これらの遺伝子上流を結合したルシフェラーゼレポーターを用いてHic-5応答エレメントを検討した。その結果、Sp1エレメントが少なくとも一つの応答エレメントであることが明らかとなった。従って、Hic-5は接着斑でのインテグリンシグナルの制御に関与するだけでなく、遺伝子発現制御を通して細胞の浸潤性を含めた形質調節に関わることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)