化学療法剤による造血器腫瘍細胞のアポトーシス誘導機構の解明と新規制御法の開発
Project/Area Number |
13218047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
三浦 修 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10209710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 晃 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助手 (00281717)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥6,700,000 (Direct Cost: ¥6,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥6,700,000 (Direct Cost: ¥6,700,000)
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Keywords | 癌 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 内科 / 薬剤反応性 |
Research Abstract |
抗癌剤による造血器腫瘍のアポトーシス誘導機構と、その機構のサイトカイン受容体およびインテグリンからのシグナルによる制御機構の解明を目指して、造血器腫瘍細胞株および患者検体を用いて、化学療法剤により活性化されるシグナル伝達機構を、サイトカイン受容体やインテグリンにより活性化されるシグナルとの関連で解析した。まず、MAPキナーゼファミリーの一員であるp38の活性化について検討したところ、白血病やリンパ腫細胞株および患者白血病細胞において、Etoposide, Daunorubicin, Cytarabine等にて活性化を認め、p38の特異的阻害剤による前処置により腫瘍細胞の抗癌剤によるアポトーシスの抑制傾向を認めた。さらに、これらの抗癌剤はp38活オ化能を有するRhoファミリーのGTPaseであるRacを活性化し、Racの優性抑制変異体の発現にて抗癌剤によるp38の活性化は抑制を受けることを見出した。また、抗癌剤は白血病細胞株においてチロシンキナーゼLynを活性化し、Lynを過剰発現した細胞では抗癌剤によるアポトーシスの誘アの増強が認められた。一方、erythropoietinやIL-3等のサイトカインは、これらの受容体を発現した白血病細胞株において、抗癌剤処理によるCyclin D2発現レベルの減少とアポトーシス誘導を抑制する事が見出された。以上の結果より、各種抗癌剤はRac活性化を介したp38の活性化祗yn活性化により造血器腫瘍細胞のアポトーシスを誘導し、一方サイトカイン受容体からのシグナルは抗癌剤によるアポトーシス誘導のシグナル機構を抑制するものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)