ラットモデルを用いたヒト成人T細胞白血病に対するDNAワクチンの開発
Project/Area Number |
13218048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大橋 貴 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10282774)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | HYLV-I / ATL / animal model / CTL / vaccine / epitope / Tax / peptide |
Research Abstract |
成人T細胞白血病(ATL)の病態解析、および免疫治療法の開発を目的に樹立したラットのATL様モデルを用いて、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-I)がコードするTaxを標的としたDNA、およびペプチドワクチンの有効性を評価した。はじめに本モデル系で用いているHTLV-I感染ラットT細胞株(FPM1-V1AX)を接種した同系ラット(F344/N Jcl-rnu/+)由来脾細胞の抗原特異性を解析したところTax特異的細胞傷害性T細胞(CTL)活性を有することが確認された。そこで、この脾細胞よりTax特異的CTL細胞株を樹立し、エピトープマッピングを行ったところ、本モデル系におけるTax特異的CTLが認識する主要な抗原エピトープの1つがTax180-188であることが判明した。次にHTLV-I Tax発現プラスミド、あるいはTax180-188ペプチドを免疫原として免疫正常ラットに投与したところ、いずれの場合にもTax特異的CTL活性が誘導可能であることが示された。さらにこのCTL活性を有するT細胞をHTLV-I感染T細胞株の接種と同時に同系のヌードラット(F344/N Jc1-rnu/rnu)に移入したところ、T細胞を移入しない場合に認められる腫瘍形成と転移が抑制された。以上の結果から、HTLV-I腫瘍に対するDNAワクチンの有効性が示されるとともに、実際に同定したHTLV-I抗原エピトープの合成ペプチドを単独で免疫原に用いた場合にも、生体内でHTLV-I腫瘍の増殖を抑制するCTLが誘導可能であることが確認された。これらの結果は本モデル系がATLに対するワクチン開発に有用であることを示すものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)