cDNAマイクロアレイを用いた温熱のpH効果に関与する遺伝子解析
Project/Area Number |
13218053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
大坪 俊雄 福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (10223877)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | ハイパーサーミア / 低pH / アポトーシス / マイクロアレイ / G2 / Marest |
Research Abstract |
癌の治療を困難にしている一因が、腫瘍の低pHによる放射線・抗癌剤抵抗性であり、そのような条件下での温熱感受性の増感効果(pH効果)は、固形癌治療において有力な治療法として期待されている。我々はこのpH効果にアポトーシスが関与していることを報告してきたが、そのシグナル伝達系については不明であり、少なくともp53の関与は否定的であった。そこでcDNAマイクロアレイ法を用い、温熱のpH効果に関与する遺伝子を検索した。その結果、G2/Marrestに関与する遺伝子群が、低pH加温条件下で高発現していた。そこでそれらの遺伝子の一つであるhistone dcacetylase 3(HDAC3)について、RT-PCRを行ったところ、正pH温熱処理に比べて、低pH温熱処理時にその発現が増加していた。またHDAC3は蛋白レベルでも、正pH温熱処理に比べて、低pH温熱処理時にその発現が増加していた。さらにFlowcytometryによる検討では、正pH温熱処理に比べて、低pH温熱処理時に、処理後細胞のG2/Marrestが顕著に増加し、さらに引き続くアポトーシスも高率に観察された。以上より、G2/M期経由によるアポトーシスの亢進が、温熱のpH効果の一因である可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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