抗原提示細胞を標的とした癌免疫遺伝子治療の為の細胞質内遺伝子発現系の確立
Project/Area Number |
13218071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
真弓 忠範 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00098485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 晋作 大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (70207728)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
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Keywords | 癌免疫 / T7発現システム / 非ウイルスベクター / 遺伝子治療 / IRES / poly(A) / 5'3'UTR / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
本研究では、有効性と安全性に優れた癌免疫遺伝子治療法の確立を目指し、非ウイルスベクター系の欠点を克服した細胞質内遺伝子発現系(T7発現システム)の構築を試みた。核内転写型mRNAは5'末端にcap構造並びに3'末端にpoly(A)配列を有しており、これら両配列・構造が核内転写型mRNAの安定化とその翻訳促進に寄与している。一方でT7発現システムにより細胞内導入遺伝子の転写を細胞質内で行わせた場合、細胞質内転写型mRNAはこれら両配列・構造を欠落してしまう。以上の観点からT7発現システムにおける遺伝子発現効率向上とその発現期間延長のため、目的蛋白質を発現するプラスミドへIRES配列やβglobinの5',3'UTR、poly(A)付加シグナル配列を挿入した。その結果、目的蛋白質遺伝子をコードしたプラスミドにIRES配列を挿入したところ、cap非依存的に効率の良い翻訳を達成できることが明らかにした。また、mRNAの安定性改善とその翻訳効率の向上を目指し、βglobinの5',3'UTR及びpoly(A)付加シグナル配列をも挿入したプラスミドの構築を行った。また、5',3'UTR単独では顕著な遺伝子発現効率の向上は確認できなかったものの、IRES、poly(A)付加シグナル配列とともに5',3'UTRを挿入することで、遺伝子発現効率の飛躍的な上昇が認められた。これら最適な配列を付加したプラスミドを用いた場合、十分なT7 RNA polymeraseが供給される条件下では、100倍以上の発現効率の増強、並びに少なくとも10日間という発現期間の大幅な延長が認められ、有効性と安全性に優れた癌免疫遺伝子治療の確立に向けた基盤構築を達成した。今後は本システムの更なる改善・改良を目指して、本年度の知見を駆使し、T7 RNA polymerase発現プラスミドであるpT7 AUTO-2にも同様な改良を加えることで、次世代の癌免疫遺伝子治療法の構築を図る予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)