Project/Area Number |
13218081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
稲垣 賢二 岡山大学, 農学部, 教授 (80184711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 明生 塩野義製薬株式会社, 創薬研究所, 主管研究員
田村 隆 岡山大学, 農学部, 助教授 (40253009)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | 抗腫瘍性酵素 / ピリドキサール5'リン酸 / 結晶構造解析 / 部位特異的変異 / 抗がん剤 |
Research Abstract |
多くの腫瘍細胞に対して抗腫瘍性を有する酵素L-メチオニンγ-リアーゼを遺伝子工学的手法により改変し、様々な物理的要因に対して耐性を付与することを試みた。酵素の改変にあたりまず酵素-PLP複合体の結晶構造解析を行い本酵素活性部位の詳細な立体構造情報を得た。血中における本酵素の不安定要因として1)低酵素濃度下における酵素高次構造の崩壊2)低補酵素濃度下におけるアポ酵素からのPLPの脱離3)酸化条件における酵素の酸化失活4)プロテアーゼによる消化を想定し,得られた立体構造情報に基づいて,酵素サブユニット内及びサブユニット間における新規のS-S結合の導入,イオン性相互作用の強化,プロテアーゼ,酸化反応のターゲットとなるアミノ酸残基の置換を行った変異酵素を遺伝子工学的手法により作製し,これらの要因に対する耐性を酵素に付与することを試みた。作製した種々の変異酵素の内,特にF128C, S248C(S-S導入), K6H(プロテアーゼ耐性)は野生型酵素と比較して最大で約1.3倍の高い活性を有していた。L341H(PLP-アポ酵素間の親和性強化)は活性については野生型酵素の約1/10と低いものであったが、アポ酵素とPLPとの親和性は約1.1倍に増加していた。更に酵素活性の発現に重要であるとされる活性部位のCysの置換体C116S, T(活性部位の酸化耐性)は基質メチオニンに対する特異性が低下しており,本残基を含めた基質認識ネットワークの改変により本酵素の基質特異性を更に高められる可能性が示唆された。これらの変異酵素に対する種々の安定性評価試験を行い,そこから得られた知見に基づき,抗がん剤としての利用により適した酵素への改変が可能であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)