西部アフリカにおけるHIVおよび肝炎関連・血液由来感染ウイルスの分離解析
Project/Area Number |
13226134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
石川 晃一 国立感染症研究所, エイズ研究センター, 主任研究官 (50192480)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Keywords | HIV / 肝炎ウイルス / 輸血感染症 / ウイルス分離 / ガーナ / 国際協力 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
今年度の成果 1.HIV-2サブタイプに関して、Aタイプのみでなく、1例ではあるがサブタイプBが存在することが確認された(文献1) 2.感染性HIV-1A Gリコンビナントウイルス(CRF02-AG)の樹立と解析を行った。その結果2株の感染性クローンを樹立した。p97GH-1株はR5フェノタイプを示し不死化細胞での増殖は認めたがPBMCでの増殖は認められなかった。p97GH-2株は同じくR5フェノタイプであったがPBMCで増殖か可能であり、これははじめての報告である(文献2,4) 3.より効率的にHIV感染の検査を行う事は、ウイルス学的解析のみならずHIV/AIDSの感染予防対策を構築するためにも重要である。そのため、近年開発されたHIV抗体の迅速診断薬3種をガーナで評価し、アボット社の診断薬が優れて居ることを見出した。(文献3) 考察 ガーナにおけるHIVの分子疫学的解析よりこれまで、HIV-1に関してはenv領域の解析からA,DおよびGタイプが確認されており、サブタイプAがマジョリティーである事を報告してきた。しかしながら、今回の解析結果よりいわゆるAGリコンビナントが存在し、さらにそれがガーナにおける感染のメインをなしている事が示唆された。これは隣国の象牙海岸でのHIV-1の蔓延が現在AGリコンビナントによる事からも推察される。また今回の感染性クローンの樹立はワクチン開発の一助となるばかりでなく、サブタイプ間での伝播能や病原性の差異の解析にも有用なツールとなるものと考える。 HIV-2の解析では、サブタイプAがマジョリティーではあるがサブタイプBが検出された事は興味深い、また隣国の象牙海岸ではサブタイプBがメインとなって居る事から今後さらなる疫学的解析も必要となろう。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)