Project/Area Number |
13306008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
祥雲 弘文 東大, 農学生命科学研究科, 教授 (70012036)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥41,080,000 (Direct Cost: ¥31,600,000、Indirect Cost: ¥9,480,000)
Fiscal Year 2002: ¥11,830,000 (Direct Cost: ¥9,100,000、Indirect Cost: ¥2,730,000)
Fiscal Year 2001: ¥29,250,000 (Direct Cost: ¥22,500,000、Indirect Cost: ¥6,750,000)
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Keywords | アンモニア発酵 / Fusarium oxysporum / 脱窒 / 硝酸還元 / アセテートキナーゼ / ミトコンドリア |
Research Abstract |
Fusarium oxysporumなど、多くの土壌真菌(糸状菌)がアンモニア発酵を行うことを示した。F.oxysporumの代謝系について詳細な検討を加え、以下のように、その機構を分子レベルで明らかにした。エタノールなどの炭素源は酢酸に酸化され、その過程上acetate kinaseのステップで基質レベルのリン酸化が行われ、嫌気的成育に寄与することが示された。その間生じた電子はNADまたはNADP経由で硝酸に捨てられ、アンモニアを生じることが判明した。硝酸塩は亜硝酸経由でアンモニアへ還元され、そこに関わる硝酸塩還元酵素、亜硝酸塩還元酵素は脱窒系の酵素とは異なり、同化型の各酵素と同じものが使われている可能性の高いことが示された。通気の影響を見ると、アンモニア発酵は全く通気を行わないような嫌気条件でもっとも活性が高く、その際の電顕観察によるミトコンドリアの形態は中身の希薄な不完全なものであった。硝酸塩存在下での微好気条件ではアンモニア発酵は脱窒に置き換わり、それに伴い形態的に完全なミトコンドリアが形成された。すなわち、アンモニア発酵は細胞質で、脱窒はミトコンドリアで行われることをさらに支持する結果を得た。さらに通気の高い好気条件では両者とも抑制され、エネルギー産生は酸素呼吸によることが示された。以上の結果は、従来好気的生物と考えられていた土壌真菌の多くが実は、嫌気、微好気、好気の3段階もの通気条件に細やかに適応できる通性嫌気性菌であることを初めて明らかにしたものである。 F.oxysporumのP450nor遺伝子上流のプロモーター領域の解析を行い、低酸素および硝酸イオンの検知にそれぞれ関わるシス因子を特定した。アンモニア発酵に関わる遺伝子の同領域との比較は興味深い。さらに、硝酸還元系(硝酸塩還元酵素、亜硝酸塩還元酵素)がアンモニア発酵と脱窒で異なることを遺伝子レベルで証明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)