炭酸イオンに依存する化学発光反応機構の解明とその分析化学への応用
Project/Area Number |
13640608
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
林 金明 都立大, 工学(系)研究科(研究院), 助手 (60295475)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 化学発光 / 活性酸素種 / 分析化学 |
Research Abstract |
化学発光(CL)とは化学反応の結果生じたエネルギー状態の高い(励起状態)の化学種が、より低いエネルギー状態(主に基底状態)へ遷移する際に光を放射する現象のことである。従って、光エネルギーを吸収して生じた励起状態の化学種が基底状態に遷移する際に光を放射する蛍光及びりん光とは励起過程が異なる。化学反応の結果生じるエネルギーの源としては、酸素による酸化、結合の開裂、電子移動などがあるが、全般的に見て広義の酸化反応に何らかの形で関与しているものが多い。本研究ではCL反応系自体に高い感度及び選択性を付与するため、活性酸素種を利用した新しいCL反応系を開発している。特に、炭酸イオンに依存する化学発光反応機構を解明するため、アセトニトリル/水混合溶媒中での炭酸水素ナトリウムと過酸化水素の反応で生成される活性種と蛍光性有機化合物によりCLが生じることが確認された。アルコール類のかわりにアセトニトリルを用いることによりCL強度が強くなることが確認されたが、CLプロファイルも異なることより生成する活性種がアルコールを用いた場合とは異なっているとも考えられる。CL試薬を用いた場合のCL結果やNBTを用いた吸光度測定結果より、炭酸水素ナトリウムと過酸化水素の反応によりスーパーオキシドが生成していると考えられる。しかしCL反応に関与する活性種についての断定はできない。この活性種の確認について今後さらなる検討が必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)