非興奮性細胞における非選択的カチオンチャネルとしてのバニロイド受容体の機能的役割
Project/Area Number |
13672271
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
堀江 俊治 千葉大, 薬学研究科(研究院), 助教授 (50209285)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | バニロイド受容体 / 細胞内カルシウム動態 / 平滑筋細胞 / カプサイシン / ジンゲロール / 胃潰瘍 / カルシウム拮抗薬 / アラキドン酸遊離 |
Research Abstract |
本年度は申請書記載のように、バニロイド受容体、あるいは他のカルシウム拮抗薬抵抗性カルシウム流入機構の生体反応における役割について検討を行った。その成果を次の3点にまとめた。 1.カルシウム拮抗薬抵抗性カルシウム流入検出 : ラット大動脈切片をexplant法にて平面培養し、平滑筋細胞を収縮型(興奮性細胞)から合成型(非興奮性細胞)に形質転換させた。平滑筋刺激薬ATPとアンジオテンシンIIの添加し、収縮型・合成型平滑筋細胞の細胞内カルシウム動態を測定したところ、両フェノタイプにおいて類似パターンの細胞内カルシウム変化が認められた。この持続性カルシウム流入はカルシウム拮抗薬の前処置により収縮型では抑制されたが、合成型では何ら変化を示さなかった。この結果は形質転換によりカルシウム流入経路が変化することを示唆している。合成型におけるカルシウム流入経路とバニロイド受容体の関連性については現在検討中である。 2.バニロイド受容体を介する細胞機能解析 : 神経細胞モデルPC12細胞にカプサイシン、レジニフェラトキシンを作用させたところ、ノルアドレナリンとアラキドン酸遊離が引きおこされた。この反応におけるカルシウム流入経路を検討中である。 3.病態モデル動物での検討 : ラットの塩酸胃損傷モデルおよび幽門洞潰瘍モデルにおいて、バニロイド受容体アゴニストと拮抗薬の作用を検討した。その結果、カプサイシンおよび生姜成分ジンゲロールが胃保護作用を有することを見いだした。この胃保護作用はバニロイド受容体拮抗薬で抑制されることから、バニロイド受容体を介する作用であることが明らかとなった。モルモット摘出回腸標本を用いた検討より、カプサイシンは直接バニロイド受容体を刺激するが、ジンゲロールはバニロイド受容体活性を増大させることにより、作用していることが推測された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)