乳児の顔知覚発達の成立要因を検討する実験的研究(早産児と満期産児の比較実験)
Project/Area Number |
13710039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山口 真美 中央大学, 文学部, 助教授 (50282257)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | in fant(乳児) / perception(知覚) / face(顔) / infant(乳児) / Subjective contour(主観的輪郭) / Shading |
Research Abstract |
生後2ヶ月から7ヶ月までの乳児各月齢10名を被験者とし,「顔を規定する物理的特性の検討」,「主観的輪郭知覚の成立」,「拡大縮小運動知覚の成立」などを調べる実験を行った。 「主観的輪郭の知覚」に関しては,生後3ヶ月の乳児で動きからの奥行き情報を加えることにより,主観的輪郭図形の認識が促進されることが判明し,既にこの月齢から乳児が主観的輪郭線を知覚している可能性が示唆された。これは従来の知見と比べ速い知覚形成を示唆するものである。さらに動きの情報をなくした場合は,生後8ヵ月で主観的輪郭を検出し,これは従来の研究と一致した。 「拡大縮小運動知覚」に関しては,生後3ヶ月頃から,縮小運動よりも拡大運動に対して敏感であることが判明した。この見方は大人と同様であるため,この種の運動知覚に関しては,生後3ヶ月頃から大人と同じ見方をすることが推測される。 「顔を規定する物理的特性の検討」に関しては,顔の左右対称性と顔らしさを規定する物理的特性を操作する実験を行った。その結果、左右対称性が顔を特定する重要な物理的特性であることが判明した。しかもこの特性は,生後4ヶ月頃から認識され始めることが判明した。これらの実験とともに,2名の早産児を対象に,上記のそれぞれの課題の成立時期を検討した。事例的な研究ではあるが,本実験で使用した課題が,早産児の視知覚発達を調べる課題となりうる可能性があることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)