来談行動の規定因研究:カウンセラー要因とクライエント要因の交互作用の検討
Project/Area Number |
13710054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
織田 信男 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (80250645)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 来談行動 / 表象型 / 言語的行動 / 非言語的行動 / VVQ / 状態不安 / STAI / ディスクレパンシー |
Research Abstract |
来談行動をはじめとするカウンセラーの属性評定に影響を及ぼす要因には、カウンセラー側の要因とクライエント側の要因がある。本研究では、カウンセラー側の要因としてカウンセラーの言語・非言語の不一致要因、つまり、肯定的言語および否定的非言語を示す言語優位カウンセラーと否定的言語および肯定的非言語を示す非言語優位カウンセラーの2つの水準をとりあげる。欧米の先行研究では、クライエント役の被験者は非言語優位カウンセラーに対して来談意図や印象を高く評価してきたが(非言語優位説)、日本では言語優位カウンセラーに対して高く評価してきた(言語優位説)。このように結果が一致しない理由として、クライエント側の要因の一つである情報処理過程が異なることが考えられる。クライエント側の情報処理過程を規定する要因には、クライエントの特性不安や状態不安の要因が検討されてきており(織田,2002)、不安が高い状態では非言語優位カウンセラーが、不安が低い状態の場合は言語優位カウンセラーへの来談意図が高く評定されるといった仮説を検証したが、結果は不一致要因と不安要因の交互作用は認められず、不一致要因の主効果が認められるにとどまり、言語優位説を支持する結果となった。平成14年度の研究では、クライエントの思考の仕方の個人差である表象型を要因に加え、表象型が聴覚型のクライエントは視覚型クライエントに比べて非言語優位カウンセラーよりも言語優位カウンセラーに対して来談意図や印象を高く評価し、一方、視覚型のクライエントは聴覚型のクライエントに比べて言語優位よりも非言語優位のカウンセラーを高く評価するといった仮説を検討した。結果は表象型と不一致要因の交互作用は認められなかったが、表象型要因はカウンセラーの責任感尺度で主効果が認められ、視覚型よりも聴覚型のクライエントがより高い評定をすることを確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)