特殊教育領域における「教育福祉」増進のための学校ソーシャルワークの試み
Project/Area Number |
13710086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
大石 幸二 明星大学, 人文学部, 助教授 (80302363)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 学校ソーシャルワーク / 特別支援教育 / 全学校規模の介入 / 教師主導 / 学校研究 / 人的資源 / フィードバック / スーパービジョン / 学校支援専門員 / 学校現場 / 研究研修機関 / 協働 / 教育実践 / 問題解決 / 環境改善要請 |
Research Abstract |
ある国立大学附属知的障害養護学校における実践研究成果の蓄積をふまえて、特殊教育(現・特別支援教育)領域における学校ソーシャルワークの観点に立つ実践経過について、一学校事例を取り上げながら実証的データの収集を行った。 取り上げた学校事例は首都圏に位置する公立中学校で、31名の全教師、約400名の全校生徒、9名の学生、1名の大学教員、および1名の心の教室相談員が参加した。教師と生徒の相互作用、すなわち教師による生徒への関与および生徒から教師に対する応答の改善をめざして、全学校規模の介入を計画した。この種の介入は、1.「外圧」が加わったとき、2.予算的裏づけがあるとき、3.意識・意欲の高い特定教師が複数いるとき、4.教育行政が義務づけたときに成立しやすいが、このような条件下で成立すると、前記の諸条件が解消したとき急激に成立困難な事態を迎える。そこで、1.教師主導の学校研究の枠組で、2.予算根拠のない状況のなかで、3.人事異動直後の全教師を対象として、4.教師自らが実践成果を振り返る機会を保障する条件下で実行した。ゆえに、1.教師の要請に従い、2.学生を人的資源として活用し、3.教師の評価を確認しながら、4.成果報告書によりフィードバックを行うことで、全学校規模の介入が成立するための十分条件を満たそうとした。 幸いにして、教師が学生を導入・活用して生徒に間接的に関与する道筋をつくることで、怠学・非行傾向生徒の行動改善、長期欠席生徒の学校復帰と進路決定、および特別支援教育対象生徒の学業適応改善等の成果を修めることができた。そして、その際1.教師の労力・負担感の軽減に寄与すること、2.学生導入の効果が短期間で顕在化することが必要条件となることが示唆された。また、学生が人的資源として有効に機能できるように必要なトレーニングとスーパービジョンを行い、彼らにも十分な研修機会を保障する必要があることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)