高麗後期の君臣権力関係と内廷外廷権力構造に関する制度史的研究
Project/Area Number |
13710210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
矢木 毅 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (00252510)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 朝鮮史 / 政治史 / 高麗 / 官僚制度 / 朝鮮 / 政治 / 制度 / 王権 / 官僚 / 内廷 / 外廷 |
Research Abstract |
朝鮮中世政治史の展望: 朝鮮では16世紀以降,一般に「士林政治」と呼ばれる近世的な政治スタイル--朱子学を基盤とした儒教官僚層の輿論によって領導される政治スタイル--が定着していくが,そこに至るまでには専制王権の不断の伸張と,これに対抗する儒教官僚層との間にさまざまな葛藤の歴史が繰り広げられてきた。 高麗時代(918-1392)にさかのぼって考えてみると,前期は王朝権力の発展と安定の時代,後期はその変動の時代ということができる。私はこれまで主として高麗前期の政治制度に焦点を当て,当該時代における政治権力の構造について若干の考察を行ってきた。今回は時代の焦点を高麗後期に置き,この時代における君臣権力関係や,政治権力構造の特質を明らかにすることによって,新王朝(朝鮮王朝)の創建に至る変革期の政治史--言い換えれば,中世から近世に至る過渡期の政治史--に,一つの新しい視座を打ち立てていきたいと考えている。 昨年度は内侍・内僚などの内廷(宮中)の勢力が,高麗後期において著しく勢力を拡大し,外廷(政府組織)の中枢にまで進出していったことの背景を,当時の王朝権力をめぐる政治的・社会的な条件のもとに考察した。本年度は外廷を統轄する宰相府(中書門下、後に都評議使司)の機能と特質について考察し、それが高麗後期における内廷勢力の拡大と並行してどのように変質していったのかを明らかにすることを課題として研究を行った。 この研究の成果については,現在研究論文の執筆に取り組み,ほぼ完成稿の段階に至っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)