Project/Area Number |
13710270
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
中国語・中国文学
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
池澤 滋子 中央大学, 商学部, 助教授 (50307170)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Keywords | 『西崑酬唱集』 / 銭惟演 / 銭易 / 呉越国 / 西崑酬唱集 |
Research Abstract |
本研究課題における研究成果は以下のとおりである。 1、『五代呉越国銭氏の文学成果について』(中国語で執筆) 本研究課題としてあげた銭惟演は、五代十国のひとつ呉越国の国王銭氏の一族である。呉越国は宋に降ったが、その一族は宋の朝廷においても科挙官僚として高位高官を占め、銭家は名家として存続しつづけた。銭惟演が北宋の初期において文壇をリードする存在であり得たのは、彼の文才によるのみならず、一族から多くの文人を輩出した銭氏の力がその背景にあったと考えられる。本稿ではまず、五代十国の時代に焦点をあて、銭惟演の先祖である歴代呉越国王やその一族が文学を愛好し、高い水準の文学作品を創作していたことを論述した。 2、『北宋銭氏の文学成果のついて』(中国語で報告、執筆) 1の論文において五代呉越国の各王を及びその一族が文学を好み数多くの著作を残した、ということについて述べたが、宋代においても銭氏一族は多くの文学家を輩出し続けた。それら著作の多くはすでに失われたが、『宋史』本伝や「藝文志」を見ると銭氏一族の著書はかなりの数にのぼったことがわかる。これら銭氏の文学は現在ではほとんど注目されていないが、本稿では銭氏の主要な文人(銭惟演はその一人である)の作品分析を通じて、彼らが高い水準の文学作品を創作していたことを述べ、社会的地位と著作豊富さの両面から考察して、銭氏一族が北宋においても文壇に強い影響力を持った一大勢力であった可能性を明かにした。 3、『銭易論』(日本語で執筆) 私は2の論文において北宋銭氏一族の文学について全体的な調査をおこなったが、本稿では特に、銭惟演と同時期に活躍し、銭惟演と文学的才能を並び称されていた銭易を取り上げ、詳しい作品分析を行った。そして銭易は当時の文壇で一世を風靡した『西崑酬唱集』に作品こそ載せていないが、西毘体の作り手として名声があり、また唐詩についても独自の視点を持っていたことを論じた。 4、『西崑酬唱集』の作品(注釈を含む)のデータベース化を行った。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)