エラ・キャラ・デロリアの文学とアメリカの対先住民文化政策
Project/Area Number |
13710279
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
英語・英米文学
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
喜納 育江 琉球大学, 法文学部, 助教授 (20284945)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | エラ・キャラ・デロリア / アメリカ文学 / Waterlily / アメリカ先住民 / ネイティヴ・アメリカン / ルース・ベネディクト / フランツ・ボアーズ / ダコタ・インディアン / ダコタ・インディアン財団 / アメリカ先住民文学 / インディアン・ニューディール |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、エラ・キャラ・デロリア(Ella Cara Deloria)関係の一次資料の収集を行った。8月に、まずは合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるアメリカ哲学協会図書館(Library of American Philosophical Society)に赴き、デロリアとフランツ・ボアーズ(Franz Boas)の間に取り交わされた書簡を閲覧・収集した。さらに、ニューヨーク州プーキプシーにあるバサー大学に行き、その大学図書館特別閲覧室に古文書として所蔵されている資料を閲覧・収集した。バサー大学では、デロリアとルース・ベネディクト(Ruth Benedict)の間で交わされた書簡を収集することができた。また、ベネディクトの出身校であるため、ベネディクトに関する資料も豊富にあり、デロリアが親密に交わっていた人物について少なからず貴重な情報を得ることができた。本年度の調査により、デロリアとボアーズ、そしてベネディクトという、3人の人類学者の学問的のみならず文化的な関係も明らかになった。すなわち、デロリアが自らの研究や著作を発表するためには、同僚であるこれらの白人研究者たちから資金面での援助を受けなくてはならなかった。そして、そのような支援関係には、1930年代のアメリカ社会が先住民の文化に高い関心をもち、文化的価値を与えていたことが示唆されている。デロリアの唯一の小説Waterlilyは、このような時代を背景としていることから、社会へ先住民文化についての知識を広める教育効果をねらった小説であると考える。現在、この研究の成果を論文として発表するべく準備をすすめているところである。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)