Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
精度保証付き数値計算に関する研究のほとんどは,多項式レベルの非線形項を持つ楕円型方程式を対象としていた.この適用範囲を広げるため,より非線形性が強い問題を具体的に考えることにした.Frank-Kamenetskiiによって提案された燃焼モデルは,強非線形放物型方程式の代表的な例であるが,まずは,これの定常問題(Perturbed Gelfand方程式という)の精度保証について研究した. Perturbed Gelfand方程式は,非線形パラメータ依存楕円型方程式であり,その解曲線はいくつかのTurning Pointを持つことが知られている.この方程式について調べていく過程で,2つのSimple Turning Pointがくっつく点(Double Turning Pointという)の存在と一意性については証明されていないことに気付き,Double Turning Pointに対して精度保証付き数値計算を試みることにした.そのために,Caluwaerts(1985)が導入した拡大方程式を利用してDouble Turning Pointの持つ特異性を取り除き,この拡大方程式に中尾の方法を適用することで,Double Turning Pointに対する精度保証付き数値計算を行ない,数値例を与えた.しかし,今回,使用した拡大方程式はdouble turning pointが存在するための必要条件しか満たしていない.そこで,検証で得られた値を使い,精度保証付きで解曲線を描き,double turning pointの存在を主張した. また,楕円型方程式だけでなく,空間1次元および2次元矩形領域における半線形放物型方程式の解の存在および一意性を数値的に保証する手法を提案した.さらに,この手法を同じ領域において半線形双曲型方程式にも拡張した.
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