三元タリウムカルコゲン層状化合物の光誘起メモリー効果
Project/Area Number |
13740180
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
加藤 有行 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10303190)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2002: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | TlGaS_2 / 光誘起メモリー効果 / 構造相転移 / フォトルミネセンス / 励起子吸収 / ラマン散乱 / TlInS_2 |
Research Abstract |
三元タリウムカルコゲン化合物TlMeX_2(Me=In,Ga,X=S,Se,Te)の中で,Gaを中心として4つのSからなる四面体GaS_4の層の間にTl原子が鎖状に連なる層状構造を持つTlGaS_2に対して低温で光照射を行うと,深い準位からの発光帯の強度が減少することを見出した.このスペクトルが変化した状態は低温においては長時間持続することから,光誘起メモリー効果とみなすことができ,この効果はある温度以上に上昇させると消失することを明らかにした.TlGaS_2等の層状化合物は,温度を下げていくと常誘電相(半導体相)から非整合相,非整合相から強誘電相(整合相)へと二度構造相転移することが知られているが,励起子吸収の温度変化(ピークシフト異常),ラマン散乱スペクトルの温度変化(ラマン線の分裂)から二つの相転移温度を見積もり,それらの温度が光誘起メモリー効果の消失が起こり始めるのに必要な温度,完全に消失するのに必要な温度にそれぞれ対応していることを明らかにした. これらの結果は2002年10月にパリで開催された第13回三元・多元化合物に関する国際会議で発表し,論文をJournal of Physics and Chemistry of Solidsに発表した(現在印刷中).
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)