Project/Area Number |
13740181
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
|
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
佐野 陽之 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (80250843)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 光第二高調波発生 / 第一原理計算 / 表面電子準位 / 非線形光学応答 / FLAPW法 |
Research Abstract |
本研究では、表面の非線形光学応答を第一原理計算により求める手法を開発し、表面電子状態を反映した非線形光学応答の起源を探ると共に、実験結果の解析方法を確立することによりSHG法の応用分野を開拓することを目的に以下の理論研究を行った。 1.光触媒として注目されている酸化チタン(TiO_2)の触媒反応機構を解明するために、TiO_2(110)表面のSHG測定が当研究室進められている。この結果を解析するためにTiO_2(110)表面の電子状態及び非線形感受率の計算を行った。また、2軸の光学異方性を持つTiO_2(110)表面層からのSH光強度を計算するための光学異方性を考慮した電磁波伝播計算プログラムを開発し、実験結果との直接比較が出来るようにした。 計算より、線形感受率に比べ非線形感受率は表面構造の僅かな違いに敏感であることが示された。実験で得られたSHスペクトルは、入射面が[001]方向でP偏光入射P偏光観測の場合に顕著に強度が大きい結果を示しているが、計算もこの性質とスペクトル形状を良く再現することが出来た。また、SH光子エネルギー2hω=4〜4.5eVの領域におけるSH光強度の方位角依存性の実験結果を計算によってほぼ再現することが出来た。今後は表面上の特定サイトの原子からのSH応答を計算し、TiO_2表面の特徴であるTi-O-Ti-Oジグザク鎖構造のSH応答を調べる予定である。 2.磁性体金属表面の光学応答を調べるために、Ni(110)表面の計算を試みた。最初のステップとして、スピンを考慮したバルクNi結晶のバンド計算と光学応答計算を行い、過去の実験及び計算結果とコンシステントな結果を得た。次のステップとしてNi(110)のスラブ構造モデルの計算を現在行っている。今後はNi表面に酸素が吸着した場合の光学応答の変化を調べていく予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)