2次元量子固体の整合・非整合転移に見られる量子融解現象の解明
Project/Area Number |
13740201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
桃井 勉 筑波大学, 物理学系, 助手 (80292499)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 量子相転移 / 量子固体 / 量子融解 / ストライプ / 不整合 / 4体交換相互作用 / カイラル秩序 / 双対性 / 不整合相 / ドメイン壁 / 2次元 / 高温超伝導体 |
Research Abstract |
不整合相においてドメイン壁(ソリトン)が巨視的な数現れる事が知られているが、近年の高温超伝導体における不整合ストライプの観測に伴いストライプ構造の量子揺らぎに興味が持たれている。2次元不整合量子ストライプ構造における量子揺らぎと転位の効果を調べ、ストライプ間隔が大きい時にストライプ固体から新しい量液状態ストライプ流へ量子融解する事を示した。この液体状態は銅酸化物の中性子散乱で観測されているストライプ流体相に対応すると思われる。この量子融解転移は2次転移であり、3次元XY模型の転移と等価である。通常、3次元の融解は1次転移であり、ストライプは2+1次元で融解が2次転移となる珍しい例である。また、蜂の巣型ドメイン壁についても議論し、グラファイト上の吸着原子層の不整合固体における不整合流体相と固体相の相図を得た。 また、4体交換相互作用による磁性を明らかにするために、4体相互作用を含むスピン梯子系を調べた。この系は、銅酸化物との対応からも興味がもたれている。我々は、この系にスピンとカイラリティの双対性があり、4体相互作用を大きくするとカイラリティ自由度が強くなる事を示した。また、スカラー型カイラリティ秩序相の出現を、厳密な基底状態と数値計算(DMRG法)により示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)