Project/Area Number |
13740288
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
平原 聖文 立教大学, 理学部, 助教授 (50242102)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 高エネルギー粒子 / 観測器開発 / 人工衛星搭載機器 / 半導体検出器 / 飛翔時間計測 / 小型・軽量化 / 広視野角範囲 |
Research Abstract |
宇宙プラズマ粒子の加速機構に関する理論的・観測的研究が分野横断的に脚光を浴びつつある。 宇宙空間物理学や地球磁気圏物理学で取り扱う観測対象のみならず、水星や木星等の惑星近傍や太陽コロナでの粒子加速、コンパクト天体や銀河天体等を対象とした高エネルギー天文学の分野でも粒子加速機構の研究が重要な課題となってきている。本研究が想定している特徴的な観測対象として、直接観測が唯一可能である惑星間空間衝撃波や惑星磁気圏内の粒子加速領域があるが、これらは宇宙プラズマの「天然の加速器」として位置付けられる。これらの観測を可能にする観測器を日本独自の技術で実現する為に、エネルギー分析用SSD(半導体検出器)と、極薄膜カーボンフォイル・位置検出機能を有するMCPを用いた質量分析用の飛翔時間計測(TOF)ユニットを適用し、飛翔体搭載用として広い視野角範囲と小型・軽量化を兼ね備えた分析器の基礎開発を行うのが本研究の目的である。更に、将来の地球・惑星探査衛星計画に搭載提案する事を前提に、小電力・小発熱量のフロントエンド回路系、厳しい太陽輻射・温度環境への対処、性能劣化が少ないカーボンフォイル・検出器の選定・試験、耐放射線特性試験等も研究対象としてきた。 今年度は本研究の最終年度であり、当初の計画に従い、立教大学に新設されたクリーンルーム内の真空チャンバーに、較正実験用のイオンビームを新設・整備した。また、昨年度に設計された検出器信号・高圧電源の入出力ポートを製作し、分析器の較正実験に活用した。データ取得・機器制御系の開発では、TOF系信号処理回路としてCFD(Constant Fractional Discriminator)機能を内蔵したプリアンプとMCPとのインターフェース整合試験、真空チャンバー内に設置されるディジタル制御されたターンテーブルの整備等も行った。上記以外にも、ビームモニター用専門のチャージアンプと位置検出回路の設計・製作を完了し、稼働させる準備が整った。また、今後、急を要する計画として、較正実験用ビームラインの30〜50keV程度への高エネルギー化が考えられるが、この為には高耐圧の絶縁ニップル・絶縁トランスとビームソース用のオプティカルファイバーを用いた遠隔制御系が必要となり、早急な予算化が望まれるので、詳細検討を開始した。
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