直接導入法による一酸化炭素の高感度炭素・酸素安定同位体比定量法の開発と応用
Project/Area Number |
13740313
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地球化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
角皆 潤 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50313367)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 一酸化炭素 / 炭素安定同位体比 / 酸素安定同位体比 / 連続フロー型質量分析 / 大気化学 / 直接導入 / 土壌 / 分解 |
Research Abstract |
本研究では大気等の天然試料中に含まれる微量の一酸化炭素(CO)について、その炭素および酸素の同位体比(δ^<13>C値・δ^<18>O値)の高感度定量法を開発することを目標とした。具体的には従来行われてきたCO_2変換法ではなく、直接連続フローで質量分析計に導入し、質量数28・29・30のCOピークの積分面積比からδ^<13>C値・δ^<18>O値を定量する直接導入法を行い、既に限界の見えたCO_2変換法の感度を上回る感度での同位体測定実現を目指した。そしてこれを演習林等で採取中の土壌ガス中のCOの炭素・酸素安定同位体比測定に応用して、土壌によるCOの分解機構の解明や土壌によるCO分解フラックスの算出に利用することを目的としていた。 前年度の研究でおよそシステムを完成することが出来たので、本年度はそのシステムの微修正と最終測定スペックの確定をまず第一に行った。その結果CO導入量300pmolにおける測定精度は、δ^<13>Cが±0.2‰、δ^<18>Oが±0.4‰となり、ほぼ当初の予定通りの測定システムを完成させることが出来た。 つづいてこのシステムを利用して、北海道大学農学部の実験農場や北海道大学苫小牧演習林において土壌ガスと大気試料の採取を行い、濃度と炭素・酸素安定同位体比の測定を行った。そして土壌における一酸化炭素分解における同位体分別係数の算出や土壌の違いの影響を考察し、その分解過程の考察やグローバルな土壌吸収フラックスの算出を同位体マスバランスを利用して行った。 以上の分析法の開発に関しては、本研究代表者を筆頭著者としてAnalytical Chemistry誌にその成果を公表した。またこれ以外に連続フロー型質量分析技術を応用した同位体分析に関連しては5件の論文をこの一年間に公表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)