不斉アゾール触媒を用いる光学活性リン酸エステル合成法の開発
Project/Area Number |
13740414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質変換
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
片岡 正典 名古屋大学, 化学測定機器センター, 助手 (10324401)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 光学活性リン酸エステル / アゾール触媒 / 不斉反応 / 動的速度論分割 / オリゴヌクレオチド / 1-フェニルイミダゾール |
Research Abstract |
本研究は光学活性リン酸エステルの実用的な立体選択的合成法の確立を目的とする。 リン酸エステルはDNA/RNAに代表される微量生体物質の重要な構成単位であり、脂質や糖、タンパク質などと結合したリン酸モノエステルとして存在する。通常これらはリン原子上に不斉中心をもたないが、医農薬などの利用を目的として人工的に合成される非対称なリン酸トリエステルやチオリン酸ジエステルはリン原子上に不斉中心をもつ。リン原子上の不斉に基づく光学異性体間の生物機能は大きく異なる場合があり、リン酸関連物質の実用的な不斉合成法の開拓が望まれている。三価のリン化合物とアルコールの縮合反応は一般性の高いリン酸関連物質の合成法であり、高い汎用性と合成収率より広く利用される。この反応において光学活性なリン化合物を出発原料に用いてもラセミ体が生成することに着目し、塩基触媒として反応に関与するアゾール類に不斉アルキル置換基を導入した立体選択的縮合反応を設計した。昨年度はアゾール類の触媒活性の獲得に注力した。種々の検討の結果1-フェニルイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸の複合体がホスホロアミダイトジエステルとアルコールの縮合反応において高い触媒活性をもつことがわかり、その過程でピリジン類と酸の複合体も高い触媒活性を有することが示された。ブタノンペルオキシドによるホスファイトトリエステル酸化法やモレキュラーシーブスを利用するリン酸エステル合成法も提示できた。高い触媒活性をもつイミダゾール類について活性部位近傍に単純な構造の不斉置換基を導入したいくつかの触媒を合成し、立体選択性を調査したところ10-20% ee程度の選択性が発現した。本年度はさらに触媒の探索範囲をピリジンおよび三級アミンにまで広げ、上記反応の立体選択性を調査した。光学活性ビスピリジン触媒が高い触媒活性を示し、ある種のクロロ亜リン酸ジエステルとアルコールの縮合反応において76% eeの亜リン酸トリエステルを収率80%で得た。本反応は高純度の光学活性リン酸エステルを得る新手法であり、様々な応用が期待される(現在投稿中)。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)