Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
研究背景 ごく最近ネマティック液晶において新しい配向構造が発見された。報告者らによる現在までの研究では,この新しい周期構造に対する電気光学的特徴(印加電界に対する棒状液晶分子の平面内での回転性質,空間周期性に対する交流電界の振幅及び周波数依存性など)が明らかにされただけで,その発生メカニズムは全く未解明であった。配向構造の空間周期(液晶層の5-6倍)から見ても,従来のCarr-Helfrichメカニズムによる電気対流(液晶層程度の周期構造)とは明らかに異なった。 研究実績 報告者らによってPrewavyと名づけられた新しい配向構造の発生メカニズムを解明するために,まずPrewavyはどのような液晶でも普遍的に存在する現象であるかを調べた。さらに,異なる配向系(主にプレーナー系,ホメオトロッピク系)ではPrewavyがどのように現れるかを調べた。以上の研究から,3種類液晶の各配向系でのPrewavyを観測することができ,さらにその空間周期性に対する電界の振幅及び周波数依存性などを明らかしにするとともにその発生メカニズムのモデルを提案した。この研究はハンガリーのブダペストグループとの共同研究で行い,その成果を国際液晶専門誌(Molecular Crystals and Liquid Crystals Vol.364,pp.111-122,2001.)と国際物理専門誌(Physical Review E, Vol.66,No.3,pp.031705(1-6),2002.)に発表した。 また,Prewavyは高周波数で現れる電気対流パターン(特にChevronパターン形成)に密接に関係していることが報告者らによって明らかになった。この研究成果を国際液晶専門誌(Molecular Crystals and Liquid Crystals Vol.366,pp.2685-2692,2001.)に発表した。
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