プラズマCVD法によるシリコン結晶成長過程における水素原子の動力学に関する研究
Project/Area Number |
13750033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
鶴巻 浩 九州工業大学, 工学部, 助手 (20315162)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | プラズマCVD / Si(100) / 水素 / 吸着・脱離 / 吸着酸素 / 引き抜き反応 / 吸着誘起脱離反応 / 並進エネルギー / シリコン表面 / 気相水素原子 / 吸着水素引き抜き / 吸着酸素原子 / Eley-Rideal機構 / CID機構 / 骨格構造変化 |
Research Abstract |
(1)酸素吸着Si(100)表面における水素の吸着、脱離及び引き抜き反応のキネティクスを、昇温脱離スペクトル(TPD)及び質量分析計による表面脱離分子のその場観測を用いて調べた。その結果、水素原子の初期吸着確率は、吸着酸素原子の初期被覆量に対し、ほぼ指数関数的な減少を示した。また、水素のTPD測定から、その脱離障壁が酸素原子の被覆量の増加に伴い、高くなることがわかった。このことにより、酸素原子は、水素脱離に伴うシリコンのbucklingといった骨格変化を抑制することが示唆された。一方、気相H原子をD吸着表面に照射すると、清浄Si(100)表面と同様、直接引き抜き(abstraction, ABS)によりHD分子が、また、気相H原子の表面吸着により過渡的に形成された表面ダイハイドライド(SiD_2)の表面拡散を伴う反応(adsorption-induced desorption, AID)によりD_2分子がそれぞれ脱離分子として検出された。さらにABS反応は酸素原子の影響をほとんど受けないのに対し、AIDは酸素原子により効果的に抑制されることがわかった。また、チョッピングされたH原子線を用いて、HD生成におけるABSとAIDの寄与を時間的に分離したところ、酸素吸着表面では清浄表面の場合に比べ、HD生成におけるAIDの寄与が大きいことがわかった。 (2)Si(100)表面への水素分子の解離吸着確率は、室温で10^<-10>以下と非常に小さく、吸着の障壁は1eV程度と推定される。しかし、レーザー照射による水素の急激な昇温脱離において、脱離水素分子は0.1eV(表面温度程度)の並進エネルギーしかなく、従って、脱離からみると、吸着の障壁が存在しないといった矛盾(barrier puzzle)が生じた。それを検証すべく、D吸着Si(100)表面での6K/sといった緩やかなTPD過程において、表面より脱離してくるD_2分子の並進エネルギーをクロスコリレーション法により、その脱離角度ごとに測定した。その結果、脱離水素は0.35eV程度の並進エネルギーを有し、また脱離角度ごとの平均並進エネルギー<E_<trans>(θ)>及び脱離収量Y(θ)は、Hoferらの水素吸着実験から得られたsticking関数S(E,θ)を用いると、Detailed Balance則から予想される計算結果とよく一致した。このことから、Si(100)表面における水素分子の吸着/脱離において、Detailed Balance則の成立が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)