Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究では,従来のプラスチック基複合材料と比べて環境負荷が小さい生分解性樹脂を母材とする繊維強化複合材料の開発を試み,使用環境下での強度・寿命評価とコンポスト処理による生分解速度評価を通して,高強度かつ数年〜10年の長寿命,および廃棄段階での高分解速度を併せもつ複合材料成形条件の検討を行った.研究成果の概要は以下の通りであり,論文投稿準備中である. (1)生分解速度のコントロールを目的として,成分を変えた3種類のポリ乳酸(PLA)を母材樹脂として準備した.また,炭素繊維の平織クロスを強化材とし,3種類の繊維表面処理(アクリルシラン剤浸漬,エポキシシラン剤浸漬,および水酸化ナトリウム溶液浸漬)を行った.これらの樹脂と繊維を組合せ,計9種類の複合材料板をホットプレス成形した.また,比較材として,同じ平織クロスと汎用エポキシ樹脂を組合せた複合材料板を成形した.これらの複合材料について,引張強度,疲労S-N曲線ならびに層間疲労き裂伝ぱ特性の測定を行い,これらに及ぼす成形条件の影響を明らかにした. (2)上記の複合材料を高温高湿環境(60℃水中),生理食塩水,硫酸水溶液(pH=1),および紫外線環境に対して長時間暴露を実施した後,引張強度・疲労S-N曲線の測定を行い,各種環境における強度保持率に及ぼす成形条件の影響を明らかにした. (3)上記(1)で成形した複合材料板の一部をコンポスト化装置に投入し,樹脂生分解速度の測定を行っている.これまでの結果として,(1)で測定した引張強度が高くなるにつれて,生分解速度が低くなる傾向が認められた.
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