Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
気液界面を有する熱物質輸送現象の1つとしてマイクロチャンネル内を流下する液体へのガス吸収について検討した.本現象の工学的応用として,吸収式冷凍機またはヒートポンプの超小型吸収器やμTAS(マイクロ統合分析システム)での物質輸送操作などがあげられる.液体へのガス吸収は,代表長さが数十μm以下の真に小さい系においては拡散のみに律速されるが,代表長さが数十〜数百μm以上では,界面近傍の濃度境界層が物質移動抵抗となる一方,吸収速度に対する液体の対流効果が現れてくる.また小さなスケールにおいては気液界面の挙動がガス吸収速度に大きな影響を与えると考えられ,境界条件のモデル化を困難にする.よって特にサブミリ〜マイクロスケールの系でのガス吸収過程には明らかにされていない部分も多い.そこで本研究では,幅1mmのチャンネルの上部開放面より流下する流体に対して二酸化炭素ガスを吸収させ,その吸収特性について検討した.はじめに直線流路および矩形波流路を用い室温下における全吸収量をガスクロマトグラフにより測定したが,代表長さが小さく粘性の影響が強いため劇的な吸収促進の効果は見られなかった.合わせて光機能性色素を用いて速度・濃度の測定も試みたが,様々な光学系等を駆使したが残念ながら明確な分布の測定には至らなかった.速度分布測定においてPTVによる測定も試みたが,詳細な測定についてはやはり難しく,今後本光機能性色素による計測方法の適用が不可欠であり,その方法についてより開発を進める必要性を再確認した.温度・濃度の測定においてもより高精度化を進めるよう改善する必要がある.
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