Project/Area Number |
13750238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
杉本 俊之 山形大学, 工学部, 助手 (10282237)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | コロナ帯電 / 空間電荷放電 / 多重放電 / 棒状帯電体 / 空間電荷密度 |
Research Abstract |
雷放電に代表される空間電荷放電の放電機構の解明を最終目的として、空間電荷密度を制御できる3次元帯電体の形成方法について検討し、形成した帯電体と接地体との間で起こる放電の特性を調べた。帯電体として長さ50cmの棒電極を縦横8本ずつ並べたアレイを作成し、中心部に放電線を配置してコロナ帯電により電荷を与えた。この方法は、帯電体アレイが絶縁板を介して固定されているので、帯電体同士の静電反発力による空間電荷密度の低下を防ぐことができる利点がある。帯電体アレイの周囲にバイアス電極を配置し、接地した状態でアレイへの帯電を行った。放電線への印加電圧100kVで60μAの放電電流を持つコロナ放電を起こすことができ、最大56μC/m^3の空間電荷密度、3.9μCの電荷量を持つ帯電体を形成することができた。 帯電後、バイアス電極に電圧を印加し、帯電体アレイの周囲から接地球電極を近づけて放電を起こした。放電の様相は帯電時の放電線への印加電圧とバイアス電圧の大きさおよび接地電極の直径に依存し、ある特定の領域で最大4回の多重火花放電が起こることを放電電流波形から確認した。また、放電の様相をイメージコンバータカメラで撮影し、2重放電の放電光を観測できた。2回目の放電は最初の放電と同じ経路を持つことが明らかとなり、最初の放電で形成された放電路の絶縁破壊電圧が他の領域よりも低いことが示唆された。 放電電流を直列抵抗で制限したときの多重放電の様相についても観測した。最初の放電と2回目の放電との間の時間間隔は、直列抵抗の大きさに関係なく一定であることを確認した。放電前後の帯電体の電荷分布の測定、および放電長の測定が今後の課題として残っている。
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