Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
Y(イットリウム)系線材は長尺化の技術は進展していないが,Bi系線材の数倍以上の臨界電流密度を有することから,応用への潜在的能力を秘めた次世代線材として期待されている.本研究では材料的優位性の高いY系コーティング線材に主たる焦点をあて,ミクロな電磁現象論に立脚した低損失な線材及び導体構造の解明し,Bi系線材を越える高性能なY系線材の設計手法を系統的に研究することを目的としている.酸化物高温超伝導線材の交流損失メカニズムを解明するため,平成13年度の研究では,イットリウム系線材に直流及び交流磁界を印加し,線材への外部磁界の印加方向を変化させながら,交流通電時の通電損失・磁化損失の同時測定を行った.同時にBi系線材についても同様の測定を行い,特性の類似点・相違点を明確化する.これにより,損失特性を印加磁界の形態別に体系的に整理した.既に我々が開発した解析モデルによる解析結果と上記測定で得られた損失データを比較し,モデルの妥当性を検証した.その結果,我々の解析モデルは,測定で得られた線材の交流損失特性を良く説明できることがわかった.これらの結果を基に,平成14年度は交流損失を低減できる線材構造の検討を行い,集合導体化により線材単独の場合より損失が低減できる条件を理論的に導いた.また,積極的に臨界電流密度分布を制御し交流損失を低減できる酸化物超電導線材の断面構成の設計指針についての知見を得ることができた.
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