Project/Area Number |
13750260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
石田 隆弘 静岡理工科大学, 理工学部, 講師 (00247579)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 部分放電 / 表面電位 / 放電電流 / 絶縁劣化 / 劣化診断 / 帯電 |
Research Abstract |
本研究では、昨年度作成した表面電位計測システムを使用して、各種絶縁材料の部分放電発生後の表面電位分布特性を調べ、絶縁材料の耐部分放電性について検討し、絶縁材料の長期信頼性評価を行った。 1.部分放電発生時の表面電位分布特性 表面電位計測システムを使用して、絶縁材料表面に部分放電が発生した時の表面電位分布特性を調べた。この結果、表面に電荷が存在しない状況で部分放電が発生した場合、正極性放電、負極性放電とも表面電位分布が印加電極直下を頂点とした、円錐形状を示した。この時、負極性帯電よりも正極性帯電の広がりが大きい傾向が見られた。また、印加電極については、針電極のように不平等電界を生じる電極の場合に、広がりが小さくなる傾向が見られた。 2.部分放電発生に対する表面帯電の影響(その1) 表面に帯電が存在する状況下で部分放電が発生した場合、同極性の帯電では部分放電発生を阻止する傾向が認められた。その影響について印加電極を移動して確認したところ、針電極ではわずかな距離の移動でもその影響が小さくなることが確認された。これは、表面電位の広がりが鋭い円錐形状となっている事によるものと考えられる。 3.部分放電発生に対する表面帯電の影響(その2) 逆極性の帯電が表面上に存在した場合には、放電が発生しやすくなる傾向が認められた。また、正極性帯電が存在する状況下で負極性放電が発生した場合、周囲が正極性に帯電し、中心部のみ負極性に帯電する特殊な帯電状況が観測された。この時の放電発生の様子を本研究室所有の高速デジタルオシロで観測したところ、通常の部分放電が発生した直後に絶縁体表面で沿面放電が発生している可能性が示唆された。従って、交流電圧印加時の表面上の帯電は、劣化をより促進する可能性が考えられる。 以上より、表面帯電が絶縁材料の長期信頼性に影響を与えている事が確認された。現在さらに検討を加えるため、引き続き研究を進めている。
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