Project/Area Number |
13750278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石谷 善博 千葉大学, 工学部, 助教授 (60291481)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | AlN / GaN / 量子井戸 / 励起子 / SiC基板 / 内部電場 / 衝突・輻射モデル / 窒化物半導体 / 励起子・電子・正孔 / キャリアダイナミクス / 非輻射再結合 / 輻射再結合 / 時間分解フォトルミネッセンス / 時間分解フォトカレント |
Research Abstract |
AlInP/GaInP/AlInPでは、7Kにおいてパルスレーザ照射後のフォトルミネッセンス(PL)強度の時間変化が非指数関数的に変化することが観測された。レート方程式による解析の結果、10^<15>cm^<-3>を越える励起電子密度では励起直後において励起子が優勢に存在し、その後密度の減少とともに急激に励起子存在割合が減少し電子正孔分離状態となると推定された。これは、励起子生成速度は電子正孔それぞれの密度の積に比例し、励起子解離速度は励起子密度に比例するため、励起子と電子の密度が同程度のときは、パルス励起後のPL発光強度の時間変化が非線形レート方程式により記述されるためと考えられた。次に、よりワイドギャップで励起子結合エネルギーの大きいAlN/GaN/AlN系量子井戸による研究を行った。バンドギャップが大きいため、AlGaNのような3元混晶では組成変調によるバンドギャップの空間分布が大きくなるためキャリアの局在効果がP系結晶にくらべて大きく、励起子の解離・生成に基づくものであるかの判断が難しい。本研究ではまず、平坦なAlNの成長することから研究を行った。6H-SiC(0001)基板上に有機金属気相成長法により結晶成長を行った。その結果、まずGaN/AlN-超格子層を基板直上に成長し、その上にAlNの成長を行うことにより、1分子層の高さをもつ幅200nm程度のステップをもち、X線(0002)回折半値幅160"、(10-12)半値幅350"程度である膜厚0.5μmのアンドープAlN結晶が得られた。この試料上にAlN/GaN/AlN-多重量子井戸を製作し時間分解PL測定を行った。この試料でもやはりPL強度の非指数関数的減衰が見られた。これは、c軸方向の閉じ込めでは、量子井戸内の内部電場のため励起子の結合エネルギーが減少したためと考えられる。このような結晶で室温においてどのような励起子効果が得られるか、室温での励起子の存在割合を増加するためにはどのような構造にするのがよいかを本研究によるキャリアダイナミクス解析手法により研究してゆく必要があると考えられる。
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