半導体鉄シリサイドを用いた光配線用赤外発光ダイオードの研究開発
Project/Area Number |
13750298
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
末益 崇 筑波大学, 物理工学系, 講師 (40282339)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 鉄シリサイド / フォトルミネッセンス / エレクトロルミネッセンス / 発光ダイオード / 透過型電子顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究では、Si基板上にエピタキシャル成長可能な半導体鉄シリサイド(β-FeSi_2)を用いて、室温で動作する赤外領域の発光ダイオードを実現することを目的に実験を行った。実際に、室温のダイオードを作製できたが、本年度はとりわけ以下の点を明らかにした。 (1)Si中に鉄シリサイドを埋込んだSi/β-FeSi_2粒/Si構造を形成する際、鉄シリサイド粒のサイズを0.1μmとしてきた。X線回折測定から、Si(001)基板に対して鉄シリサイドのα軸が垂直である[100]配向の鉄シリサイドが成長できていることは分かっていたが、Si(001)面上の鉄シリサイドの回転については全く分かっていなかった。そこで、透過型電子顕微鏡(TEM)により、平面TEM観察を行ったところ、鉄シリサイド粒はそれぞれが単結晶になっていること、Si(001)面上に理論的に予想されるβ-FeSi_2[010]叉は[001]//Si<110>の2通りの等価な成長様式を持っていること、さらに、モアレ縞から鉄シリサイドは歪んでいることが明らかとなった。また、鉄シリサイド粒の間隔が広く空いており、キャリア注入の向上には面内密度をもっと上げる必要がある。 (2)n-Si基板を用いて発光ダイオードを作製する際、Si/β-FeSi_2粒/n-Si構造を作製し、最後に正孔注入のためボロンをドーピングしてp-Si層を成長するが、このp-Si層の成長温度により発光ダイオードの発光強度が大きく影響することが明らかとなった。具体的には、650度以下では多数の欠陥のため発光せず、また、750度以上ではp-Si表面が荒れるため、700度付近が最適である。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)