Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究のテーマである,画像の復元過程への人間の視覚特性の反映の実現には,数理的な見地から以下の二点が肝要である. ・人間の視覚特性のモデル化と,それに基づ<空間の計量の構成. ・当該計量を反映させた復元過程の構成. 本研究の最終年度となる今年度は,主に後者の実現に立脚したものであったが,その研究過程において,従来の復元手法の枠組みの問題点が浮き彫りとなったため,復元過程の構成のみならず,枠組み自体の解析にも充当した.その結果,主に以下の二点の成果を得た. 1.計量として表現した人間の視覚特性を反映させる復元手法の構築のために,従来の復元手法における計量の扱いに対する数理的な解析を行った.これまで復元画像の再現性は,観測画像空間上での間接的な評価や原画像空間上での作用素の評価という形に置き換えた定式化が行なわれており,空間の計量の導入に関し,統一的な指針がなかった.それに対し,多くの場合双方の定式化がある種の双対性を持つことを定理として証明し,復元問題における空間の計量の扱いを統一的に見通せるようにした. 2.視覚特性のモデルを反映可能な復元手法として,The family of signal adaptive parametric projection filters及び,The family of M-N-norm parametric projection filtersを発表した.これらは,線形作用素のある種群論的性質に基づき得られた原画像近傍の領域において,空間のリーマン計量を局所線形近似することにより,従来の枠組みと類似した二次形式で再現性を評価可能な復元フィルタであると言える.
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