Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
メコン河と名取川を対象に大スケールと小スケールの水資源評価モデル,流出モデルを構築した. 初めに集中型水資源モデルが,タイ,ラオス,ミャンマー国境地点からカンボジア,ラオス国境までの約35万km^2に構築された.基本式は,各水文過程で構成される水収支式である.各水文過程はタイとベトナムをテストエリアとして開発された土地利用に対応した推定式を用いた.水需要は,人口と一人当り水需要量と都市域の関係から推定された.その結果,乾季流量でも倍の人口に水を供給できること,灌漑開発が進むと年間6ヶ月が水不足になることが理解された.また,乾季は,わずかな灌漑面積拡大においても,水不足を引き起こすことが理解された.同時に利根川流域についても同様の解析を行い日本の場合は,都市用水の比重が大きいことが確認された. 詳細な評価のため分布型流出モデルも標高データから擬似河道を窪地処理して作成した.水文過程のパラメータを正方領域で与えるブロック型の集中モデルと,河道内計算を質量保存則で解くマスキンガム法を採用したBTOP-MCモデルによって10年間の流出計算を行った.その結果,推定誤差として人為的な貯留操作,主に水田と貯水池の効果の大きいことが認められ,土地利用とリモートセンシングを用いた水田域の貯留効果の推定式と降水量を考慮した貯水池操作モデルが提案された.また,同様のモデルを1級河川名取川においても適用した. 分布型モデルによって地域から流域全域の水資源評価が可能になった.水資源賦存量と同じ概念で時間単位が任意な水資源貢献量と上流からの水を考慮した可能水資源量の2つの指標を提案し,メコン河,名取川において水資源量を時空間で比較した.その結果,気候指数とは違う土地利用を考慮した水資源評価が可能であり,水資源開発計画に利用できることが確認された.また,メッシュサイズのスケールを変更することにより,スケールの違う議論も可能である.
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