接合部でのエネルギー消費に期待したプレキャスト構造の耐震設計法の確立に関する研究
Project/Area Number |
13750535
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
香取 慶一 東工大, 応用セラミックス研究所, 助手 (50224556)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 鉄筋コンクリート構造 / 耐震設計 / プレキャストコンクリート構造 / 接合部 / 接合筋 / 傾斜配筋 / エネルギー消費 / 累加強度 |
Research Abstract |
プレキャストコンクリート構造の耐震設計法において、接合部におけるエネルギー消費を利用した設計法の確立を図るべく、標記の研究を行った。このうち、本年は特に「プレキャスト接合部を斜めに貫通する接合鉄筋の耐力評価法の検討および靭性確保のための最適配筋方法の検討」を主眼として、模型試験体によるせん断実験および2次元有限要素法を用いた解析による研究を行った。 模型実験は実構造物の耐震壁-梁間水平接合部を模擬した試験体を対象とし、実構造物で用いられる接合鉄筋を用いた。コンクリートについても実構造物で用いられる材料特性を発揮すべく配慮した。 実験および解析の結果、おおよそ以下の点が明らかとなった。 1.通常接合面に直交配筋される接合鉄筋を傾斜配筋させることにより、接合部において良好なエネルギー消費能力を発揮することとなった。 2.接合鉄筋のわずかな角度の傾斜でエネルギー消費能力は良好となるが、傾斜角度が大きいほど消費エネルギーは増大する。施行条件を考慮すると、接合部に対して傾斜角30゜が理想的といえる。 3.一般にダボせん断敵挙動が卓越する接合鉄筋は、わずかな傾斜配筋で軸方向伸縮が卓越する挙動に変化する。 4.一般に広く用いられている日本建築学会設計規準式の実験結果の適合性は低い。これは、同式が接合筋の傾斜角度を考慮していないことに起因する。あわせて諸研究者が発表している既往の実験結果評価式も実験結果を評価できていない。 5.接合部の耐力評価は傾斜配筋であっても累加強度方式で可能である。ただし、接合鉄筋の傾斜角度に応じて、接合鉄筋の軸方向およびダボせん断力を接合部に対してベクトル成分分解して得られた接合部平行方向力および接合部直交方向力として考えることが必要である。あわせて、接合面の粗さに対応した摩擦係数を別途考慮することも求められる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)