プラズマ・ガス中凝縮法で作製したサイズ制御遷移金属クラスターの磁気光学特性
Project/Area Number |
13750609
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
日原 岳彦 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (60324480)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | プラズマ・ガス凝縮法 / 合金クラスター / Co-Pd / Co-Cr / Fe-Pt / 磁気光学効果 / プラズマ・ガス中凝縮法 / クラスター / スパッタリング / ガス中凝縮法 / Ag-Nb |
Research Abstract |
本研究では、プラズマ・ガス凝縮法によりFe-Pt, Co-Pd, Co-Cr合金クラスター集合体を作製し、その結晶構造、組成分布、磁気特性について研究を行った。プラズマ・ガス凝縮法クラスター源は、数TorrのAr雰囲気中でスパッタリングを行い、直径3-20nm程度の金属・半導体クラスターを作成する方法である。これまでの研究により、特定の内部構造・不均質性を有するナノ合金クラスターの作製が可能となった。合金クラスターの化学的不均質性により、触媒作用の増強や選択性の改善、センサー機能性の向上、さらに、磁性材料では軟磁気特性の増強などが期待でき、新しい「ものづくり」の基礎となるナノ尺度機能性材料として積極的に利用できると考えられる。以下、本補助金により得られた結果を述べる。 1.プラズマ・ガス凝縮クラスター堆積装置を用いてCo-Cr(Cr=0,10,20,30at.%)クラスター集合体を作製し、その結晶構造を電子回折により調べた。その結果Cr=0,10,20at.%ではfcc構造が、Cr=30at.%ではhcp構造が観察された。磁気光学効果の測定ではカー回転角はCr量の増加に伴い単調に減少し、カー楕円率はCrの増加に伴い正の方向に分散する傾向を示した。これは、Crの増加に伴いCo原子周りの結晶場が変化したことによると思われる。 2.次世代磁気記録媒体として期待されているFePtクラスター集合体を作製した。電子回折の結果、基板に堆積されたクラスターはfcc不規則相であるが、その後適切な温度で熱処理を行うことによりL1_0構造に変態すると共に、保磁力が増加した。また磁気測定の結果、個々のクラスターの長距離的な磁気的相互作用は比較的小さいことが判明した。個々のクラスターを記憶単位とした高密度磁気記録材料として利用できる可能性があることを示唆する結果である。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)