Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究において,単結晶育成条件下における電気伝導性の良い流体,および,電気伝導性の悪い流体が磁場印加下でどのような挙動を示すか数値シミュレーションを行った.この結果以下の知見を得た. 電気伝導性が良い流体 1.垂直磁場を回転流体に印加しても磁場の効果は無い事がわかった. 2.水平方向磁場を回転流体に印加するとその流れが強く抑制される事がわかった. 3.回転磁場の回転速度が回転流体のそれと異なる時だけ磁場印加の効果が現れ,この時回転磁場と同一の速度で流体が回転することがわかった. これら各種磁場印加下における流体の挙動は,流体内に発生する電気的な場を可視化することでうまく説明する事ができた.さらに,水平方向磁場印加下で育成される単結晶の形状がなぜ楕円形となるかを,流れ場,温度場および電気的な場から解明した. 電気伝導性が悪い流体 これまで電気伝導性の悪い流体に磁場を印加しても流れを制御することはできないと考えられていた.しかしながら,強力な磁場印加下では今まで無視されていた磁化力が顕在化する.そこで,酸化物単結晶融液等の電気伝導性の悪い熱対流をこの力によって制御することを考えた.まず,研究の第一段階として,磁場によって空気の自然対流を制御できるか否かを数値解析によって検討した.この結果,空気のような電気伝導性が無い流体においても磁場によって流れが制御できる可能性があることが示された.この結果は,電気伝導性の悪い融液からの単結晶育成において新しい対流制御技術となる可能性があると思われる.
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