Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,付着性の各種動物細胞を基板細孔部へ誘導・固定して細胞固定化基板を作製し,単一細胞レベルでの電気的特性評価および外部刺激に対する応答特性評価を行うこと,および細胞機能を利用した新規な隔膜型バイオ素子を開発することである。 初年度(13年度)において,「異方性エッチングによる細孔基板の作製」に成功しており,これは,孔経10μm以下の細孔を有するシリコン基板である. 本年度は,さらに作製した微細孔へ,ウシ大動脈内皮細胞やPC12神経様細胞を培養することから研究を開始した.内皮細胞は微細孔部へ内皮様組織を形成し,神経細胞は基板表面から裏面に軸策を成長させ,細孔間を短絡する性質を示した。 研究過程で,細胞接着の誘導が基盤技術として重要であるとの認識が強まり,微細孔部にのみ細胞接着を誘導するためのパターン培養技術の開発に集中した.ポリジメチルシロキサンによるマイクロスタンプを作成し,これを用いて細胞接着タンパク質を疎水化ガラス基板上にパターン転写した。子宮頚癌細胞(HeLa),ウシ大動脈内皮細胞,ニワトリ胚由来心筋細胞,PC12神経様細胞などを培養したところ,これらすべての細胞株が〜5μmの精度でパターン化された。配列したニワトリ心筋細胞はパターン全体が電気的に共役した挙動を示し,ミニチュア心筋組織が形成された.これを用いて,オクタノールによる拍動停止や,カフェインによる拍動活性化など,心筋組織で知られる代表的な薬理効果を確認することができた.
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