層状化合物から得られる自己組織化膜中での光二量化反応の制御
Project/Area Number |
13750779
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
松尾 吉晃 姫路工業大学, 工学研究科, 助教授 (20275308)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2002: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 層状化合物 / 自己組織化膜 / 酸化黒鉛 / アルキルアミン / アセナフチレン / 光二量化 / ジエチルアミノアゾベンゼン |
Research Abstract |
アルキルアミンにより疎水化された酸化黒鉛層間化合物中におけるアセナフチレンの光二量化反応を行い以下のことを明らかにした。 炭素数16と14のアルキルアミンを同時に酸化黒鉛層間化合物中に導入しておくことにより、アルキル鎖のメチル基近傍に疎水的なナノ空間が生じ、どちらか一方のみのアルキルアミンを導入した場合よりもナノ空間へのアセナフチレンの飽和導入量が増加した。また、C14/C16比が0.3前後と0.7前後では、反応率は減少するもののアセナフチレン二量体のうちsyn体が非常に高い選択性で得られることがわかった。ナノ空間へ導入したジエチルアミノアゾベンゼンの吸収スペクトル測定では、π-π^*遷移によるピークがC14/C16が大きい場合に短波長側へシフトしたことから、ナノ空間へ導入した分子の空間内での束縛は弱まっていることが示唆された。従って、層間化合物中で生成するアセナフチレン二量体のうちsyn体の割合が大きかったのは、励起分子の拡散の抑制による効果よりむしろ反応前のアセナフチレン分子の配置による効果が大きいと推定された。 一方、炭素数8で多フッ素置換されたアルキルアミンを低濃度で導入した層間化合物中では、反応率が非常に高いがsyn体の割合は低くかった。これは、ジエチルアミノアゾベンゼンのπ-π^*遷移によるピークは非常に短波長に見られたことから媒体からの束縛は弱く、励起分子の拡散が容易になった効果が強かったため考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)