低軌道スペースデブリの超軌道速度衝突を模擬するための対向衝突式軽ガス銃の研究開発
Project/Area Number |
13750839
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Aerospace engineering
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
笠原 次郎 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (60312435)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | スペースデブリ / 2段式軽ガス銃 / 極超音速流れ |
Research Abstract |
地球を周回する衛星軌道で,高度300kmから400kmといった低軌道上に、10年以内にネットワーク用高速通信衛星が大量に投入されようとしている(年間200個で合計1000個)。軌道への投入頻度が1桁増大するにともなって,この低軌道上でのスペースデブリ問題の解決は,より一層重大となっている。しかしながら現在までに,最も衝突頻度が高い領域(衝突速度が10km/sで10-1000ミリグラム(=ミリサイズ)の領域)での正確な現象の把握にはいたっていない。この点を解決するには,ミリサイズの物体を10km/sまで加速する技術を確立することにある。既存の2段式軽ガス銃では,実験室規模では5-7km/sが発射限界速度とされる。本研究では,2個の試験体を正面衝突させることにより相対速度を2倍にする,対向衝突式軽ガス銃を提案する。実際に2段式軽ガス銃を製作し、対向衝突装置を取り付け,2基の発射作動が時間的に対称となるかを調査した。 2段式軽ガス銃を設計・製作した。貯気槽圧力2.5MPaでの試験的な作動で,完成した装置は設計どおりの射出速度を達成し,スペースデブリ観測に十分な運動エネルギーを飛行体に与え得ることを確認した。対向衝突装置を2段式軽ガス銃に取り付けて,飛行体及び軽ガス噴流の対向衝突を可視化観測した。飛行体を使用した実験では,対向衝突速度0.2km/s,装置作動周波数2kHzで,装置の対称的な作動を確認し,軽ガス噴流のみを用いた実験では対向衝突速度約2km/s,装置作動周波数20kHzで対称作動を確認した。 2段式軽ガス銃用の専用観測チャンバーを設計製作し、トリガー付きCCDカメラ、シュリーレン光学系、ナノスパーク光源によって高空間分解能を有する飛行体写真の撮影に成功した。10km/sで飛行した場合、0.2mmサイズの飛行体まで分解可能である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)