野菜の組織内成分含量に及ぼすarbuscular菌根菌感染の影響に関する研究
Project/Area Number |
13760021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
園芸・造園学
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
松原 陽一 岐阜大学, 農学部, 助手 (40301212)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 野菜 / AM菌 / 共生 / 組織内成分 / 野菜実生 / 遊離糖 |
Research Abstract |
本年度の研究成果の概要は以下の通りである。 1.アスパラガス(Asparagus officinalis L., cv. MW500W)植物体にarbuscular菌根菌(AM菌)であるGiaspora margaritaを感染させ、AM菌感染による植物体中の遊離アミノ酸、繊維成分(セルロース、ヘミセルロース、リグニン)及びペクチン質含量の変化について調査した。その結果、遊離アミノ酸については、根系における吸収根では接種区、無接種区間に顕著な差はみられなかったが、貯蔵根における総遊離アミノ酸含量は接種区で顕著に増大していた。この場合、アルギニン、プロリンの増大が特に顕著であった。一方、根中の繊維成分、ペクチン質分析の結果、繊維成分には顕著な差はみられなかったが、AM菌感染によりペクチン質、特に水溶性ペクチンの増大がみられることが明らかになった。アスパラガス育苗において、AM菌はセル成型苗育苗時の生育促進や移植株の土壌伝染性病害防除に有効であることを見出しているが、本結果ではその生長促進要因に遊離アミノ酸が関連することが示唆され、また、耐病性には感染による根のペクチン質の増大が関与していることが考えられた。 2.イチゴ(Fragaria ananassa Duch.)4品種のランナー採苗時にAM菌5菌種の接種検定を行い高設ベンチ育苗を行った結果、全ての組合せで感染、生長促進効果が確認され、感染率及び生長促進効果の程度には品種・菌種間差が存在することが明らかになった。また、感染苗では植物体中リン含有率の増大も確認され、共生関係が成立していることが確認された。これらのことから、イチゴ栽培において、AM菌は苗養成期間短縮、収量性の高い充実株の育成に有効であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)