イネのグルタミン酸合成酵素群の窒素代謝における役割の解明
Project/Area Number |
13760046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
早川 俊彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (60261492)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アンモニア / イネ / 窒素転流 / HADH依存性グルタミン酸合成酵素 / NADH依存性グルタミン酸合成酵素 |
Research Abstract |
1)イネNADH-GOGAT遺伝子の発現調節機構のイネ形質転換体を用いた解析 イネNADH-GOGAT遺伝子の上流域配列は、外来窒素に応答した発現と時期・組織特異的な発現を制御するプロモーター領域を含む。イネ形質転換体群を用いた5'-欠失変異プロモーターの解析から、転写開始点を+1として、-142〜+23の約170塩基対の領域のみで、維管束組織特異的な発現を生じえることが判明した。さらに、この170塩基対の領域について、詳細にゲルシフト解析を行ったところ、この領域内のAATA配列とGGGACCG配列及びTGG反復配列が核タンパク質と相互作用しえることが確認された。現在、これらの配列を維管束組織特異的な発現を制御するシス配列候補とし、酵母のハイブリッドシステムを用いてトランス因子群の探索を試みている。 2)イネ形質転換体を用いたNADH-GOGATのイネにおける生理的機能の解析 NADH-GOGAT cDNAをセンス方向で導入し、人為的に同タンパク質含量を減少させたインド型イネ(カサラス)形質転換体後代においては、穎果一粒重の顕著な減少が認められた。この形質は稔実率の低下に起因することも判明した。また、イネNADH-GOGATプロモーター・レポーターキメラ遺伝子を導入したイネ形質転換体の解析から、イネ花粉においても同プロモーター活性が発現する結果を得た。そこで、NADH-GOGATアンチセンスcDNAをシングルコピーで有すホモ形質転換後代の葯を用い、イネ生殖器官(葯・雌ずい)で発現する遺伝子群に対するマイクロアレイ解析を行った。この結果、NADH-GOGATの減少が、花粉管伸長に関与する遺伝子群の発現に影響を及ぼすことが判明した。これらの結果は、NADH-GOGATが、イネの生長のみならず生殖においても重要であることを示唆した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)