Project/Area Number |
13760084
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
為我井 秀行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90293034)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | アミノサイクリトール / 生合成遺伝子 / 放線菌 / 進化 / 2-デオキシ-scyllo-イノソース合成酵素 / 2-デオキシ-scyllo-イノソースアミノ基転移酵素 |
Research Abstract |
Bacillus circulansにおけるプチロシン生合成遺伝子クラスターに存在するbtrS遺伝子を大腸菌で発現させ、その活性を調べることによって、本遺伝子がL-グルタミン:2-デオキシ-scyllo-イノソースアミノ基転移酵素遺伝子をコードしていることが明らかとなった。さらにこの遺伝子組み替え大腸菌で発現させたBtrSを電気永動的均一にまで精製し、その酵素的、分子的性質の解明を行った。 BtrSは、Streptomyces griseusのL-グルタミン:scyllo-イノソースアミノ基転移酵素StsCと相同性を示す。StsCはストレプトマイシン生合成に関与する酵素であり、このタイプの酵素がアミノサイクリトール生合成系に普遍的に存在する可能性を示すものである。そこでBtrSとStsCの配列をもとにオリゴヌクレオチドを設計し、degenerate PCRによってネオマイシン生産菌S. fradiae、カナマイシン生産菌S. kanamyceticus、リボスタマイシン生産菌S. ribosidificusにおけるbtrS相同遺伝子の探索を行った。その結果、いずれの菌からもbtrSおよびstsCと高い相同性を有する配列を持ったDNA断片を得ることができた。興味深いことにこれらの配列は2-デオキシストレプタミン含有アミノサイクリトール生合成に関与するbtrSよりもイノシトール由来のアグリコンを持つストレプトマイシン生合成に関与するstsCと遥かに高い類縁性を示した。つまりbtrS類縁遺伝子の分類は、生産される化合物の分類ではなく微生物の系統的分類にしたがう。このことはアミノサイクリトール生合成遺伝子が比較的古くから存在する遺伝子であり、進化が垂直、水平の両方向で起こっていることを示唆するものである。
|