Project/Area Number |
13760130
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林産学
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本田 与一 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (70252517)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 白色腐朽菌 / リグニン分解 / バイオマス変換 / 形質転換 / 遺伝子工学 |
Research Abstract |
Ceriporiopsis subvermisporaは「選択的リグニン分解菌」として知られ、木材中のセルロースをほとんど分解することなくリグニンのみを迅迩かつ効果的に分解することが報告されている。こうした系では、菌体外酸化酵素によって始発されたラジカル反応を、植物二次壁中に伝えるメディエーター分子が生産され、選択的なリグニンの分解に重要な役割を果たしているという可能性が指摘されている。このような担子菌による選択的リグニン分解機構とその制御を理解するためには、従来の生化学的な手法と併せて、遺伝子工学を柱とする分子生物学的アプローチを用いた表・裏からの二面攻撃を行なうことが極めて効果的であると考えられる。 一方、申請者はこれまでに、世界に先駆けてCeriporiopsis subvermisporaにおける形質転換系(遺伝子導入系)の開発を行った。形質転換系の存在は、単に特定の遺伝子にコードされる酵素および代謝物質の果す生理学的意味を分子遺伝学的に解明するに留まらず、遺伝子工学を用いて人為的に強化された菌を分子育種するための技術的基盤が準備されたことを意味する。本研究は、染色体工学的な手法を用いてCeriporiopsis subvermisporaの選択的リグニン分解系のメカニズム解明と高効率のリグニン分解菌の創出を目指すものである。具体的には、担子菌自身におけるリグニン分解酵素遺伝子の高発現および抑制を行って生理学的な役割を明らかにするとともに、高度に育種された選択的リグニン分解菌の創出を試みるものである。 既に開発された選択的リグニン分解菌C.subvermispora形質転換ベクターに、安定化やさらなる高形質転換を可能とする配列(セントロメアやテロメア配列等)の導入をゲノムライブラリーや合成オリゴDNA配列の挿入により行い、プロトプラスト化された細胞内に導入することを試みたが、形質転換体は得られなかった。 一方で、本菌のリグニン分解酵素群であるラッカーゼおよびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子をクローニングする目的で、PCR法を用いて複数のクローン単離に成功し、塩基配列の解析を行った。これらの遺伝子を高発現する為の、発現プラスミドの構築、形質転換実験を行った。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)